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そんなときこそ実に魅惑的に楽しく読めてしまう。短編集を選んでいるのはせめてもの自制心のあらわれで、これが『地を穿つ魔』だったりした日には原稿が間に合わないことは間違いない。
こういうすぐれた短編って、オチを知って再読してもなおスリリングなのですね。構築美というか、語り口のなせる技だろう。
異色作家短編集。原稿の合間の軽い現実逃避に。
改めて読むとけっこう怖い。「陰謀者の群れ」なんて、陰謀小説的観点からも興味深い作品だ。
「廃墟」というものに興味を抱く人は多い。本書の登場人物たちも、そんな廃墟探検家。かつての豪華ホテルに潜入した一行の運命を描くホラー(かな?)。
「もし冷戦が終わってなかったら? あるいは終わったとわれわれは考えたが、ソヴィエトは死んだふりをしているだけだったら?」
というわけで、ひそかに力を蓄えた秘密組織「新ソヴィエト社会主義共和国連合」がアメリカに牙を剥く……というアクションもの。
SF作家として知られるハミルトンの、初期の幻想怪奇作品集。秘境冒険ものを中心に、ファンタジーやオカルト探偵ものを収録しているようだ。いずれも初出は「ウィアード・テールズ」。